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タレントマネジメントスペシャリスト"まりあっち"のブログ。
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NHK日曜美術館「ベラスケス 肖像画の告白」
大髙保二郎さん(早稲田大学教授)

 17世紀スペインの宮廷画家ディエゴ・ベラスケス(1599-1660)。最高傑作「ラス・メニーナス」では、画面の外にいる国王夫妻を鏡の中に描き込むことで、絵の外に広がる世界までも巧みに表現した。ベラスケスは宮廷のあらゆる人々を描いた。皇太子に仕える身体の小さな男の肖像画「セバスティアン・デ・モーラ」。人形のように座るポーズとは対照的な力強いまなざしが、男のもつ気高さを伝えている。屈指の天才画家とたたえられたベラスケスは、なぜ、すぐれた作品を生み出すことができたのか?なぜ、その人柄や胸の内までとらえるように描くことができたのか?
 画家自身が残した記録はなく、長いあいだ謎とされてきたこの問いに、日本のベラスケス研究の第一人者・大髙保二郎さんが挑む。手がかりは、スペイン・プラド美術館による「ラス・メニーナス」のX線調査で明らかになった創作過程と、ベラスケスの出自にまつわる驚くべき新事実。浮かび上がってきたのは、絵の中でしか本当の自分をさらけだすことができなかったベラスケスの過酷な運命と、その中で葛藤(かっとう)する生々しい姿だった。人間の尊厳とは何かを絵の中で問い続けずにいられなかった、ベラスケスの心の奥に迫る。


☆★☆★

 ベラスケスの肖像画の魅力を教えてくれたのは、故・神吉敬三教授だった。その教えのおかげで、プラド美術館に行った時、ベラスケスの作品の前で3時間、その絵の魅力に浸って座っていることができたっけ。

 プラド美術館の公式サイトに飛んでみたら、その時に見ほれた作品の画像が……。

☆★☆★

 さて、番組。宮廷内で公にできない出自だったという新発見事実をもとにベラスケスを紹介していた点で画期的。というのは、ベラスケスの生涯には、職人でしかない画家の身分から国王の側近を務め、晩年はサンティアゴ騎士団に加入し貴族として列せされるという出世のストーリーがあるからだ。

 国王やその家族、教皇から宮廷に仕える道化師まで、精神性や内面心理までも描き出したかのような数々の肖像画。それを描いたベラスケス自身の複雑な内面に、改めて思いが及んだ。




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