タレントマネジメントスペシャリスト"まりあっち"のブログ。
たまたま、解剖医へのインタビュー記事をネットで見かけたのでリンク。不思議・ミステリー系のTOCANAなので表題が生々しいが。
年間300体「死体解剖医」に聞いた、社会的弱者の死にざまが残酷すぎる! 日本社会が抱える“死体格差”のリアル
「手のひらにのせた脳の数は3000個」死体解剖医に聞いた“いまだ解明されない死体の謎”とは? 検索NG “グリーン姉さん”についても解説
死因調査のために東京都監察院で体内の臓器をすべて取り出された弟なのだが、死因「不詳」で終わりそうな気がする……。
年間300体「死体解剖医」に聞いた、社会的弱者の死にざまが残酷すぎる! 日本社会が抱える“死体格差”のリアル
兵庫医科大学・法医学講座主任である西尾元教授は、解剖医として20年にわたり、粛々と解剖台の上の遺体と向き合ってきた。西尾教授の新著『死体格差 解剖台の上の「声なき声」より』(双葉社)は、実体験に基づいた解剖現場の生々しい死の真実と、格差社会が招く“死体格差”についての詳細が描かれている。
借金苦で自身の心臓を刺して自殺した遺体、リストラ後に家賃滞納のアパートで凍死した遺体、認知症の妻を介護入浴中に溺死した夫の遺体……など、さまざまな不幸な背景によって生まれた死体たち。本書は、そのような数多くの“孤独な死体”に優しく向き合って来た西尾教授だからこそ描き出せた魂の一冊である。
今回は、「死体格差」を招く現代日本社会の死の闇について、西尾教授に聞いた。
■増え続ける孤独死
――本書には、老い、孤独、貧困、病……などの不幸な背景によって生まれた死が描かれています。けれど、これは決して他人事ではなく、誰にでもありうることだと寒気がしました。いわゆる「悲しい死」を迎える主な原因は、やはり貧困なのでしょうか?
西尾先生(以下、西尾)「一般的には、そういうことが言えると思います。ただ、正直言うと普段仕事をする際には貧困がどうとか、そういったことはあまり意識していませんでした。しかし、改めて振り返った時に、『貧困層の方の遺体をたくさん扱っている……』と感じたのです。
特にここ数年は、生前「生活保護下」にあった方の遺体が解剖に回ってくることが増えました。会社をリストラされるなど、小さなつまずきから貧困に転落したのだろうと思われる遺体も数多く運ばれてきました。所持金はほとんどなく、胃や腸の中はからっぽ。おそらく長く風呂にも入れなかったのでしょう。爪や髪の毛が伸び放題で、全身の皮膚表面が垢で茶色っぽくて不衛生な状態なんです。けれど、そういった貧困の遺体が解剖に回ってきても『また来たか』という感じで、珍しくもなく、私にはありふれたことだったのですが、改めて考えると、悲しい死と貧困は繋がっているな、と。
また、貧困層だけではなく、経済的には恵まれていても、一人暮らしの人もいまして。脳内に小さな出血が起こって、動けなくなり、電話をして誰かに助けを求めることもできないまま、孤独に凍死した人もいるんです。だから、経済的に恵まれている人だって『悲しい死』になりうるわけです。でも確率的には、貧困などの、社会的弱者といわれる人が解剖に回されやすいと言えると思います」
――先生が解剖されるのは、事件性がある遺体や死因不明の遺体ということですね?
西尾「私たちの法医学教室の場合、4分の1が『司法解剖』といって犯罪性が疑われている遺体。残りの4分の3が『行政解剖』といって犯罪性はないんだけれど、死因が分からない遺体。つまり、『行政解剖』です」
「手のひらにのせた脳の数は3000個」死体解剖医に聞いた“いまだ解明されない死体の謎”とは? 検索NG “グリーン姉さん”についても解説
――死因についてお尋ねしたいのですが、分からない場合は死体検案書に「不詳」と書かれるわけですね。その中でも先生が特に悩まれたような、印象に残っている謎の死因というのはありましたでしょうか?
西尾「不詳といってもいろんな理由があります。腐敗が進んで白骨化したものや、ミイラ化したものなど、骨や皮ばかりになった遺体では、解剖しても死因を究明することは難しいです。ただ、死後まもなくの新鮮な遺体であるにもかかわらず死因が分からない場合もあり、こちらとしてもフラストレーションがたまります。
法医解剖では原則的に頭蓋腔(ずがいくう)、胸腔、腹腔を開け、体内の臓器をすべて取り出してくまなく観察するので、遺族からすれば、『遺体に傷をつけて解剖までして、なぜ死因が分からないのか?』と疑問に感じますからね。でも、残念ながら、分からないものは分からないのです。『死因は、今の法医学の診断技術ではとらえきれませんでした』としか、言いようがないのです」
死因調査のために東京都監察院で体内の臓器をすべて取り出された弟なのだが、死因「不詳」で終わりそうな気がする……。
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