タレントマネジメントスペシャリスト"まりあっち"のブログ。
原一男監督による映画『れいわ一揆』オールナイト上映。22時30分開始でゲスト(れいわ新選組で出馬した安冨歩さん、辻村ちひろさん、三井よしふみさん、渡辺てる子さん、司会に畠山さん)トーク1時間、映画4時間(途中休憩20分)、Q&A1時間で明け方5時終了という、完全徹夜できない自分には恐ろしいスケジュールだったが、観に行った。
自分は、原一男監督の作品は未見で作品に反映される思想は知らない一方で、逆に去年からのれいわ新選組の活動をかなり追っかけているコアな支持者。なので4月に一般公開される時に観に行く観客とは情報の非対称性があると思う。
一方で、自分は「山本太郎と仲間たち」という視点で見ていたのに対して、原監督は「安冨歩と仲間たち」の視点で見ているので、その違いを消化するのに半日かかっている(何しろ本編が4時間もある)。
ただ、日本の国、政治や経済や社会がもう壊れてしまっていて、再構築するための「一揆」という意味でれいわ新選組を位置づけている点では一致している。三原じゅん子の「恥を知れ」発言、丸川珠代の銀座歩行者天国での街宣に典型的に現れている、誰が担がれても当選が確実な自民党や公明党の選挙とそれを裏付ける利権構造(安冨さんは立場主義という言葉を使っていた)によって国や社会が収奪されているという絵はきっちり見せてくれている。
だからこそ、安冨さんを始めとする、れいわ新選組の面々がそれぞれに社会の当事者としてアンチテーゼとして選挙に取り組む様が明確になる。安冨さんは馬や音楽による感性への働きかけを、論理と言葉によるスピーチで補っていた。メンバーそれぞれのスピーチに迫力があるのは、当事者として誠実だからだと思う。
一方で、原監督は安冨さんが経験する心情の変化を見逃さなかった。自分の出身地である堺東でのスピーチがクライマックス。
もう少し時間をかけて咀嚼したい。
自分は、原一男監督の作品は未見で作品に反映される思想は知らない一方で、逆に去年からのれいわ新選組の活動をかなり追っかけているコアな支持者。なので4月に一般公開される時に観に行く観客とは情報の非対称性があると思う。
一方で、自分は「山本太郎と仲間たち」という視点で見ていたのに対して、原監督は「安冨歩と仲間たち」の視点で見ているので、その違いを消化するのに半日かかっている(何しろ本編が4時間もある)。
ただ、日本の国、政治や経済や社会がもう壊れてしまっていて、再構築するための「一揆」という意味でれいわ新選組を位置づけている点では一致している。三原じゅん子の「恥を知れ」発言、丸川珠代の銀座歩行者天国での街宣に典型的に現れている、誰が担がれても当選が確実な自民党や公明党の選挙とそれを裏付ける利権構造(安冨さんは立場主義という言葉を使っていた)によって国や社会が収奪されているという絵はきっちり見せてくれている。
だからこそ、安冨さんを始めとする、れいわ新選組の面々がそれぞれに社会の当事者としてアンチテーゼとして選挙に取り組む様が明確になる。安冨さんは馬や音楽による感性への働きかけを、論理と言葉によるスピーチで補っていた。メンバーそれぞれのスピーチに迫力があるのは、当事者として誠実だからだと思う。
一方で、原監督は安冨さんが経験する心情の変化を見逃さなかった。自分の出身地である堺東でのスピーチがクライマックス。
もう少し時間をかけて咀嚼したい。
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3.11東日本大震災そしてフクシマをひとつの引き金として、日本の国そして経済は閉店セールに入れられたようだ。
収束しないフクシマの原子力汚染を「アンダーコントロール」と大嘘をついて、東京五輪。大阪には万博、カジノ(横浜は地元のドンが反対してるのでまだ首の皮がつながってるが、大阪以外にも導入を検討している都市がある)。そして、これほど危険な原子力発電を維持しようと、傍目にも無理な輸出推進の試みはダメになったが、意地でも国内の発電は続けようとする。
水や森林の利権も売りに出されていく。
非正規労働によって雇用と賃金は破壊された。終身雇用は無理だと経団連が宣言し、日本企業では40代半ばでのリストラが頻発している。年金は、株高を支えるために資金が流用され、たぶんもの凄く目減りしているのに参議院選挙が終わるまで5年に1度の財政検証報告は公開されない。社会保険制度は改悪され、高齢者の医療負担額も倍額になる見通し。
どんどん閉店セールに追い込まれていく。労働力はどんどん安い使い捨てになっていく。就職氷河期世代には結婚して子供をつくる経済的余裕がない。そしてさらに若い世代は大学費用を親が負担できず、何百万円もの高額ローンを借金し、ひとりで生活するのが難しい安い初任給で、それでも正社員として入社できたと喜ぶのもつかの間、ブラック環境で疲弊していくか、働き方改革という名の残業禁止で副業に手を出すか、という状況。
そして、政治。集団安保が導入された時に、立憲主義と議会制度は破壊された。それ以降の国会運営の酷さといったら。首相や財務大臣のスキャンダルも隠蔽も咎められない時代。
そんな中、今度の参議院選では苦しい中にもひとつの希望が。
収束しないフクシマの原子力汚染を「アンダーコントロール」と大嘘をついて、東京五輪。大阪には万博、カジノ(横浜は地元のドンが反対してるのでまだ首の皮がつながってるが、大阪以外にも導入を検討している都市がある)。そして、これほど危険な原子力発電を維持しようと、傍目にも無理な輸出推進の試みはダメになったが、意地でも国内の発電は続けようとする。
水や森林の利権も売りに出されていく。
非正規労働によって雇用と賃金は破壊された。終身雇用は無理だと経団連が宣言し、日本企業では40代半ばでのリストラが頻発している。年金は、株高を支えるために資金が流用され、たぶんもの凄く目減りしているのに参議院選挙が終わるまで5年に1度の財政検証報告は公開されない。社会保険制度は改悪され、高齢者の医療負担額も倍額になる見通し。
どんどん閉店セールに追い込まれていく。労働力はどんどん安い使い捨てになっていく。就職氷河期世代には結婚して子供をつくる経済的余裕がない。そしてさらに若い世代は大学費用を親が負担できず、何百万円もの高額ローンを借金し、ひとりで生活するのが難しい安い初任給で、それでも正社員として入社できたと喜ぶのもつかの間、ブラック環境で疲弊していくか、働き方改革という名の残業禁止で副業に手を出すか、という状況。
そして、政治。集団安保が導入された時に、立憲主義と議会制度は破壊された。それ以降の国会運営の酷さといったら。首相や財務大臣のスキャンダルも隠蔽も咎められない時代。
そんな中、今度の参議院選では苦しい中にもひとつの希望が。
映画の日なので1,100円で鑑賞できると、角川シネマ有楽町へ。よみうりホールの上の小さな単館。平日午後の15時10分という回だが7-8割の盛況。
ちょっとネタバレ気味なのでいったん折ります。
ちょっとネタバレ気味なのでいったん折ります。
昨日、れいわ新選組から第3の候補者として安富歩・東大教授が山本太郎とともに会見を受けた。その中で、安富氏は暗殺された石井紘基・民主党議員を尊敬していて、彼が国会議員の国政調査権を使って国の特殊法人会計のカラクリを暴こうとしていたこと、自分が当選したら同じことをする、と大変勇気ある発言をされていた。
で、ネットを少し探してみた。
石井紘基 日本病の正体
石井紘基議員 暗殺の謎 1/3
石井紘基議員 暗殺の謎 2/3
石井紘基議員 暗殺の謎 3/3
殺害の真相を究明する委員会を率いた江田五月「(石井議員の追っていたことは)時の権力の中枢に大変な打撃となる」
犯人は右翼活動家の伊藤白水で、裁判では金銭トラブルと言っていたが、上記のビデオなどでは石井が握っていた情報に危機感を感じた何者かの指示で暗殺されたことを示唆している。
るいネット 石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?①
小泉政権下で強引に推し進めた郵政民営化の中で、数々の闇が存在している。 殺された石井紘基議員もその範疇の闇に入るのかもしれない。 だが、不正を追及しようとしている議員をその生命を断ち切って "口封じ〟をすることはあってはならない。 続き和順庭の阿波だより引用です石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?②リンク山田一族の不動産乱脈投資が背景(2007.10.24号より) ≪山田洋行の元代表取締役社長・山田氏は長年、東京相和銀行(99年破たん、現・東京スター銀行)のオーナー・長田庄一氏と極めて近い関係であり、また、西川善文前三井住友銀行頭取とは昵懇(じっこん)の仲でもある。 山田洋行の発行株式100万株のうち99%以上をオーナーとその息子・真嗣氏ら山田一族が握っている。 正志氏は形式上は代表取締役だが、年に4、5回しか同社に出社せず、実質的な経営はほとんど専務の宮崎氏が担ってきた。正志氏は山田洋行以外に17社の会社を経営し、弥生不動産や山田地建といった主に不動産業を営んできた。西川、長田両氏らとの絡みの中でバブル時代の不動産投資による巨額の負債が積もり、グループ企業の山田地建や弥生不動産などの負債総額は実に113億2700万円余りに膨らんだ。 この113億円を超える負債は、融資元の東京相和銀行の破たんにより不良債権処理を行なう「整理回収機構」(RCC)に移行された。04年3月4日、山田グループとRCCとが弁済調停で和解した。 その和解内容は、113億2700万円余りの債務のうち、和解直後に37億円を支払い、残りの76億数千万円のうち30億円を2016年9月までに毎月千数百万円ずつ分割払いする。そして残金の46億円をRCCが放棄するという内容だ。 巨額の資産隠しとRCCの債務放棄を疑問視する声も一部でささやかれた。≫ 西川善文氏(日本郵政社長・三井住友銀行前頭取)と山田一族の深い闇(社会新報2007.10.31号より) ≪山田洋行事件は単なる前防衛事務次官の倫理規程違反問題ではない。背後には日米安保利権と、防衛装備品調達を陰で操る政官業の癒着構造、そしてメガバンクによる不良債権処理のダミー役としてうごめいた金融事件が厳然として存在している。 イトマン事件で最大の不良債権ともいわれた南青山のTK青山ビルは600億円の資金を投じながら不良債権として残った。03年にその不良債権を受け皿会社が引き継いで、地上げを始めた。その地上げに一役買ったのが、山田グループの「山田キャピタル」。山田キャピタルには三井住友銀行系人脈が常駐し、不良債権を04年当時まで管理していたといわれる。≫ 小泉政権下で強引に推し進めた郵政民営化の中で、数々の闇が存在している。 殺された石井紘基議員もその範疇の闇に入るのかもしれない。 だが、不正を追及しようとしている議員をその生命を断ち切って "口封じ〟をすることはあってはならない。 時がたてば、こうした疑惑や不審な出来事は風化し、忘れ去られ、事件を首謀した者たちは、何事もなかったように日々を生活しているだろう。 だが、自然の法には因果応報という原理原則があり、必ず報いを受ける時がくる。 この石井紘基刺殺事件は、私の地元の出来事でもあり、今後も本ブログで取り上げていきたいと思っている。 参照 ・故・衆議院議員石井こうき事件の真相究明プロジェクト リンク ・石井紘基氏の遺志とは リンク ・「三宝会」について 故石井紘基議員の委員会質問 リンク 救済は匂いと名前を取り戻すこと 石井紘基氏の殺害現場の映像は目に焼き付いています。 規制が厳しく、現場の1ブロック離れた所にイエローテープが張られ、新聞社のカメラマンやテレビクルーは超望遠レンズで撮影した映像を掲載、放送しました。ヘリコプターからの映像でようやく公道から玄関までの構造が分かりました。庭の植木の隙間から私服の捜査員や鑑識係が蠢いている姿が見えます。 しかし、国民に分かったのは玄関周りの様子だけで、真実は見せられた映像の裏に隠されたままです。 捜査機関は権力機関です。権力は証拠を改ざんする能力と意志があることが可視化しました。供述証拠、物的証拠、国民から見られていないと権力は事実をねじ曲げてねつ造します。 密室の取調室だけではありません。現場も規制線の中は密室なのです。続く
石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?③
「複雑化したシステムの中心に東大がある」石井紘基氏が調べていた特別会計の闇の源流 ~安冨歩教授の授業 2013.11.27
山本太郎に続く二人目の候補者が蓮池透さんで、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)元副代表であって元東電社員。安倍の北朝鮮政策と原発政策に真っ向から対抗する候補者を持って来ている。
そして三番目が安富教授で自民党・清和会の財政・経済政策と真っ向から対抗する人物。「れいわ新選組」の名は伊達ではなく、ガチで安倍政権の対立軸となろうとしている。
今日、四番目の候補者が発表される予定。個人的には、元文科省事務次官で安倍の教育政策に対抗し得る前川喜平さんを推してくると予想・希望。
☆★☆★
木村えいこさん出馬。山本太郎、本気で安倍政権の対極に立ち、ダイバーシティ&インクルージョンを成立させた上でリアリティと具体性のある政策提案能力のある政党に化けるだろう。
で、ネットを少し探してみた。
石井紘基 日本病の正体
石井紘基議員 暗殺の謎 1/3
石井紘基議員 暗殺の謎 2/3
石井紘基議員 暗殺の謎 3/3
殺害の真相を究明する委員会を率いた江田五月「(石井議員の追っていたことは)時の権力の中枢に大変な打撃となる」
犯人は右翼活動家の伊藤白水で、裁判では金銭トラブルと言っていたが、上記のビデオなどでは石井が握っていた情報に危機感を感じた何者かの指示で暗殺されたことを示唆している。
るいネット 石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?①
小泉政権下で強引に推し進めた郵政民営化の中で、数々の闇が存在している。石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?②
殺された石井紘基議員もその範疇の闇に入るのかもしれない。
だが、不正を追及しようとしている議員をその生命を断ち切って "口封じ〟をすることはあってはならない。
和順庭の阿波だより引用です
石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?①
2010/11/01(月) 13:05:17
リンク
≪殺された原因として、当時問題になっていた変額保険・投資信託付き生命保険で銀行が優良顧客に相続税対策になると言って販売。殺された当日の10月25日にその問題で主要銀行の頭取たちが記者会見を行なう予定だった。一番変額保険を販売したのが東京三菱銀行。
その変額保険を追及していたのが石井議員といわれ、その他、保守系大物代議士の産廃がらみの利権とかあるが、一番の問題が、整理回収機構の不正問題だと思っている。これなら、時の小泉政権も吹っ飛びかねなかったと思われる。≫
参照1:産廃がらみの利権 『民主党の石井紘基議員を暗殺した黒幕は誰か?』
参照2:変額保険がらみ 『石井紘基議員 刺殺事件の背後にある権力の闇』
産廃も変額保険も「時の政権も転覆」しそうなものでもないだろう。
一番、怪しいのは「整理回収機構がらみ」だと思うが、これらが絡み合って、石井議員は邪魔だと共通認識を持ったのかもしれない。
この整理回収機構の不正問題については『日刊ベリタ』が書いているが、有料購読なので出ている一部だけ転載させていただく。
≪「消えた書類」は整理回収機構の不正関連 石井紘基氏刺殺事件で金融専門家が証言 当日「国会質問の最終準備を予定」(日刊ベリタ2005年12月22日)≫
≪特殊法人をめぐる税金の流れなど国の不正を追求し続けた民主党の故石井紘基議員(当時61)が刺殺されてから、3年以上が経過した。事件現場である自宅玄関前で石井氏が持っていたカバンの中身は空っぽだった。今回、筆者はカバンに「入っていたはず」の書類の作成に携わった金融専門家のA氏と接触した。A氏は、その書類内容とは、国策会社「整理回収機構(RCC)をめぐる不正を示すものだった」と証言した。(佐々木敬一)≫
この整理回収機構と防衛汚職事件が「山田洋行」でつながっている。
山田洋行オーナーによる資産隠し疑惑(ウィキペディア)
≪山田洋行の代表取締役社長は長年、秋山と懇意だった東京相和銀行(現・東京スター銀行)の長田庄一の大番頭だった山田正志が務め、後に息子の山田真嗣が代表取締役に就任している。山田洋行の95%の株式は山田グループの不動産会社である弥生不動産が保有している。加えて弥生不動産社長でもある山田真嗣も約3%所有する。
多額の負債を抱えた山田洋行の親会社「弥生不動産」の債務回収は東京相和銀行から「整理回収機構」(RCC)に移行されている。当時、融資の担保になっていたのは銀座にあるクラブが入居しているビルなどである。通常、整理回収機構はこうした担保物件を別会社等に売却して資金回収をするが、現在もこれらビルは弥生不動産所有のままで、整理回収機構の担保設定は解除されている。
しかしながら、整理回収機構側は弥生不動産の不良債権(113億円)処理に際し、一時金37億円の支払い、2016年までの12年間に30億円の分割払い(計67億円)、残り46億円の債権を整理回収機構が放棄するという弁済案で2004年3月に終結したものの、現在も不動産・グループ企業多数を所有しているため、資産の過少申告や整理回収機構との裏取引があったのではないかとの報道がある。山田正志は、田村秀昭元参院議員や、宮崎元専務から飲食接待を受けた久間章生元防衛相と懇意だったとされる。≫
日米安保利権の陰でうごめく三菱グループや国防族議員たちの影がちらつく。
社会新報も追及していた。
続く
小泉政権下で強引に推し進めた郵政民営化の中で、数々の闇が存在している。 殺された石井紘基議員もその範疇の闇に入るのかもしれない。 だが、不正を追及しようとしている議員をその生命を断ち切って "口封じ〟をすることはあってはならない。 続き和順庭の阿波だより引用です石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?②リンク山田一族の不動産乱脈投資が背景(2007.10.24号より) ≪山田洋行の元代表取締役社長・山田氏は長年、東京相和銀行(99年破たん、現・東京スター銀行)のオーナー・長田庄一氏と極めて近い関係であり、また、西川善文前三井住友銀行頭取とは昵懇(じっこん)の仲でもある。 山田洋行の発行株式100万株のうち99%以上をオーナーとその息子・真嗣氏ら山田一族が握っている。 正志氏は形式上は代表取締役だが、年に4、5回しか同社に出社せず、実質的な経営はほとんど専務の宮崎氏が担ってきた。正志氏は山田洋行以外に17社の会社を経営し、弥生不動産や山田地建といった主に不動産業を営んできた。西川、長田両氏らとの絡みの中でバブル時代の不動産投資による巨額の負債が積もり、グループ企業の山田地建や弥生不動産などの負債総額は実に113億2700万円余りに膨らんだ。 この113億円を超える負債は、融資元の東京相和銀行の破たんにより不良債権処理を行なう「整理回収機構」(RCC)に移行された。04年3月4日、山田グループとRCCとが弁済調停で和解した。 その和解内容は、113億2700万円余りの債務のうち、和解直後に37億円を支払い、残りの76億数千万円のうち30億円を2016年9月までに毎月千数百万円ずつ分割払いする。そして残金の46億円をRCCが放棄するという内容だ。 巨額の資産隠しとRCCの債務放棄を疑問視する声も一部でささやかれた。≫ 西川善文氏(日本郵政社長・三井住友銀行前頭取)と山田一族の深い闇(社会新報2007.10.31号より) ≪山田洋行事件は単なる前防衛事務次官の倫理規程違反問題ではない。背後には日米安保利権と、防衛装備品調達を陰で操る政官業の癒着構造、そしてメガバンクによる不良債権処理のダミー役としてうごめいた金融事件が厳然として存在している。 イトマン事件で最大の不良債権ともいわれた南青山のTK青山ビルは600億円の資金を投じながら不良債権として残った。03年にその不良債権を受け皿会社が引き継いで、地上げを始めた。その地上げに一役買ったのが、山田グループの「山田キャピタル」。山田キャピタルには三井住友銀行系人脈が常駐し、不良債権を04年当時まで管理していたといわれる。≫ 小泉政権下で強引に推し進めた郵政民営化の中で、数々の闇が存在している。 殺された石井紘基議員もその範疇の闇に入るのかもしれない。 だが、不正を追及しようとしている議員をその生命を断ち切って "口封じ〟をすることはあってはならない。 時がたてば、こうした疑惑や不審な出来事は風化し、忘れ去られ、事件を首謀した者たちは、何事もなかったように日々を生活しているだろう。 だが、自然の法には因果応報という原理原則があり、必ず報いを受ける時がくる。 この石井紘基刺殺事件は、私の地元の出来事でもあり、今後も本ブログで取り上げていきたいと思っている。 参照 ・故・衆議院議員石井こうき事件の真相究明プロジェクト リンク ・石井紘基氏の遺志とは リンク ・「三宝会」について 故石井紘基議員の委員会質問 リンク 救済は匂いと名前を取り戻すこと 石井紘基氏の殺害現場の映像は目に焼き付いています。 規制が厳しく、現場の1ブロック離れた所にイエローテープが張られ、新聞社のカメラマンやテレビクルーは超望遠レンズで撮影した映像を掲載、放送しました。ヘリコプターからの映像でようやく公道から玄関までの構造が分かりました。庭の植木の隙間から私服の捜査員や鑑識係が蠢いている姿が見えます。 しかし、国民に分かったのは玄関周りの様子だけで、真実は見せられた映像の裏に隠されたままです。 捜査機関は権力機関です。権力は証拠を改ざんする能力と意志があることが可視化しました。供述証拠、物的証拠、国民から見られていないと権力は事実をねじ曲げてねつ造します。 密室の取調室だけではありません。現場も規制線の中は密室なのです。続く
石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?③
小泉政権下で強引に推し進めた郵政民営化の中で、数々の闇が存在している。そして、2013年、IWJのインタビューに安富教授が答えていた。
殺された石井紘基議員もその範疇の闇に入るのかもしれない。
だが、不正を追及しようとしている議員をその生命を断ち切って "口封じ〟をすることはあってはならない。
和順庭の阿波だより引用です
石井紘基事件を依頼した黒幕は、小泉政権周辺の誰なのか?③
2010/11/01(月) 13:05:17
リンク
続き
だからこそ、マスコミは国民の代表者として権力を監視することが「現場報道」の大義名分のはずです。
ところが異常な現場規制のなか、当局の規制に素直に従うマスコミは従順な羊のようでした。そして、その後の報道が尻切れトンボのようにフェードアウトしていった違和感は今も忘れません。
この事件はスタートから不自然でした。
国民が忘れてしまうと真実は一旦姿を隠します。しかし決して消滅はしない。石井さんの遺志を引き継ぐ者が必ず現れ、時間をかけて復活します。
石井事件そのものが解明されなくとも、支配階級の実態が別の端緒から崩れて来ます。因果応報は網の目のように繋がっています。インドラの網です。
この時間をかけた魂の権現が一人の力ではないことに官僚は気づいていない。この形而上的な畏れへの鈍感さが役人の強さであり、同時に弱点です。
中略
香水漂う美男美女のキャスターを傍らに添え、体臭漂うヤメ検や新聞社の論説委員が出演する番組を見ると、すっぱい匂いに辟易します。彼らの出自はエスタブリッシュな富裕層であり支配層です。常識感覚も金銭感覚も庶民から乖離しています。主人である官僚の感覚は忖度しても、社会の側から感じ取るアンテナがありません。
彼らの15秒で即時充足させるショートカットしたコメントに対して、耐えられないほどの腐臭を感じ取る国民も増えて来ました。
彼らの利益確保に過ぎない血祭りの営業活動、生贄ショーのカラクリも可視化して来ました。
それでも未だに娯楽報道を「習慣」で見ている国民もいます。ただし、既にすべての国民が今まで嗅がされて来た媚薬の副作用を感じ取っています。便利で手軽な「即時充足」の情報が思考停止の麻薬になることを知っているのだと思います。しかし「生活習慣病」なので自分の力だけではどうすることも出来ないのです。
マスコミに「B層」という名で商品化されて、マスコミの要求に反応するマシンとして固定化されている「捕らわれの同胞」なのです。
映画『千と千尋の神隠し』では、主人公の千尋が資本家の湯婆婆から名前を奪われてしまいます。あらたに「千」と名付けられることにより彼女は記憶を奪われ奴隷のように働かされます。名前を奪われ、資本によって商品として名付けられると人は記憶も思考も支配されるという物象化を象徴しています。だから「B層」という湯婆婆の名付けを私は警戒します。
日常とは別の空間で空気を吸うと、今までの嗅覚がいかに狂わされていたかを思い知ります。北里大学にシックハウスの診断をするクリーンルームがあるのですが、無臭の部屋に入ると自分の匂いがよく分かるそうです。
一人ひとりに個別の匂いがあり、言葉がある。言葉は匂いだ。私もこんな当たり前の感覚が長年麻痺していました。
八百万の神々の香りは、きつい匂いも爽やかな匂いも多様でいろいろあっていい。
多様な匂いを嗅ぎ分ける嗅覚を取り戻し流通している情報を嗅ぎ分けると、マスコミに「悪臭」や「悪人」のレッテルを貼られていた人々の言葉にこそ真実の匂いがあったことに気づきます。小沢一郎さんの言葉もそうです。鈴木宗男さんや佐藤優さんの言葉も本物でした。こびり付いたマスコミの化学物質を禊ぐ神社の「手水」のような言葉です。
自分が神様から授かった本来の言葉(名前)を国民は探しているのだと思います。
神社のやしろで「無」と向き合うと神様は何も教えてくれません。二礼二拍手一礼の後、前を見ても何もない。自分だけがいる。無の中で自分の愚かさに気づく体験と似ています。
古事記の神話では、黄泉の国から脱出したイザナギが穢れた体を禊ぎます。左目を洗って落ちた穢れがアマテラス、右目からはツキヨミノミコト、鼻からはスサノオが生まれます。
穢れは禊ぎで落とせます。穢れは落ちると神様になります。キタナイはキレイなのです。不垢不浄だと思います。
穢れることが悪いのではなく、禊がずにいつまでも既得権の密室(黄泉の国)に閉じこもり、穢れたままでいることが問題なのです。統治意識が肥大化した検事と判事の現状です。
目と鼻を禊いで正常な感覚を取り戻した国民が官僚を黄泉の国から救い出し、禊いであげることが誠心だと思います。
断罪や粛清の発想ではパージの過程で民主主義も一緒に排除してしまいます。それでは官僚機構の思うツボです。生き残った統制派の官僚がますます国民をファッショしやすい環境を作ってしまいます。戦前と同じシナリオに乗せられてしまうのです。
国民が小沢氏と連なり行動しているのは民主主義を取り戻す闘いです。ここはぐっとこらえて救済の思想に立つことが有効だと考えます。
禊いだ穢れが神に成るとは、敵を味方にするという逆転の発想だと思います。
私は石井さんの不自然な死を考える時に、民間の暴力装置や政治家の権力の裏で巧妙に隠れている官僚機構という補助線を引いて考えます。なぜなら官僚機構が日本最大の暴力装置を持っているからです。暴力の論理は縦軸です。より強い暴力が黒幕だと考えます。
引用終わり
「複雑化したシステムの中心に東大がある」石井紘基氏が調べていた特別会計の闇の源流 ~安冨歩教授の授業 2013.11.27
11年前の10月25日、石井紘基衆議院議員が刺殺された。27日、東大駒場キャンパスで行われた安冨歩先生の授業は、石井氏の功績を紹介するところから始まった。なるほど、満州国の遺産が特殊法人に、そして特別会計に。清和会大物というと、今生きている中では森とか小泉とかになるけど、遡ると安倍の祖父・岸にもたどり付きそうだ。
記事目次
一般会計80兆円に対して、特別会計は360兆円
特定秘密保護法で国政調査権が機能しなくなる
このシステムに依存しないで生きる
■全編動画
日時 2013年11月27日(水)
場所 東大駒場キャンパス(東京都目黒区)
一般会計80兆円に対して、特別会計は360兆円
安冨氏が「戦後日本が産んだ最大の財政学者」と評する石井氏の功績は、国政調査権を使い日本の財政支出の流れを調べたことだと述べた。一般会計は見せかけに過ぎず、国債などにより特別会計が肥大し複雑化した仕組みを調べた事を安冨氏は評価した。
授業では石井氏の娘である石井ターニャ氏が登場し、「当時の一般会計は80兆円に対して、特別会計は360兆円だった。税収は40兆円だった」と指摘した。
特定秘密保護法で国政調査権が機能しなくなる
安冨氏は、この特別会計の仕組みについて「戦後、GHQが財閥解体により政商と財閥を潰した所から始まり、その代わりに官僚は特殊法人を沢山作り、その特殊法人は満州国の公社から流れて来ている」と分析。ターニャ氏も「特殊法人から企業へのお金の流れは民間なので、会計検査院も検査できない仕組みになっており、膨大な金額が消えていっている」と述べた。こういった背景について安冨氏は「特定秘密保護法で国政調査権が機能しなくなる」と懸念を示した。
このシステムに依存しないで生きる
安冨氏は「こういったシステムの中心に東京大学はあるんです。そういう大学が正常に機能すると思いますか?」と生徒に疑問を投げかけた。そして、「このシステムに依存しないで生きる。自分自身の創造性によって、糧を売る。大事なことは自分の回りにあるものは全て資源だと思う事。このシステムの外に資源は、日本列島には殆どないです。しかし、資源を見出す人達もいる」と生徒に訴えた。
さらに、「システムにある資源を利用してシステムを変えていく」のも有効な手段であると話した。
山本太郎に続く二人目の候補者が蓮池透さんで、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)元副代表であって元東電社員。安倍の北朝鮮政策と原発政策に真っ向から対抗する候補者を持って来ている。
そして三番目が安富教授で自民党・清和会の財政・経済政策と真っ向から対抗する人物。「れいわ新選組」の名は伊達ではなく、ガチで安倍政権の対立軸となろうとしている。
今日、四番目の候補者が発表される予定。個人的には、元文科省事務次官で安倍の教育政策に対抗し得る前川喜平さんを推してくると予想・希望。
☆★☆★
木村えいこさん出馬。山本太郎、本気で安倍政権の対極に立ち、ダイバーシティ&インクルージョンを成立させた上でリアリティと具体性のある政策提案能力のある政党に化けるだろう。
品川区議会が下記を決議していたことも知っていたので、国土交通省による説明会に出てみた。対象地区は荏原第四地域センター管内(西中延、旗の台、中延、東中延、戸越、豊町、二葉、西大井の一部)。ざっと100人は出席していただろうか。
品川区議会 品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に関する決議
羽田空港のこれから
新飛行経路 品川区
春〜秋の昼間4時間のうち3時間、南風運用時に飛行するとのこと。
羽田空港の効率を改善するため、という趣旨だったが、飛行ルート変更による改善率がそんなに大きくない(国際線の便数は1.7倍になるのだが、全体としては110%)。
よく知っている人たちのグループからの質問が専門的でよくわからなかったが、そこでのやり取りを元に少しググってみると、国土交通省の本丸は説明会で一切触れられなかった第五滑走路建設らしい。
羽田空港 (東京国際空港) 第5 E滑走路増設 工事計画詳細
2020年以降の計画について質問がなされたが、「現時点において」をすごく強調し、第5E滑走路については一切触れないのが国土交通省の方針らしい。
騒音については対策なし、落下事故防止についても万全に対策しますの一点張り。飛行ルート変更については「丁寧に説明」を繰り返すが、品川区渋谷区の区議会決議など反対論には耳を貸さない。荏原第四地区の説明会参加者たちからも反対表明があったが、「丁寧に説明」を繰り返すのみ。
追記。
「低空飛行による騒音が不安」!? 地元・大田区との協議なく進められる羽田空港新ルート
品川区議会 品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に関する決議
国土交通省は、羽田空港の国際便増便のため新飛行経路案を示し、2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催までに実施する計画である。国土交通省の説明資料は下記サイトにも掲載されている。
品川区議会はこの間、品川区上空を飛行するこの新飛行ルート案に対して、2回の意見書提出を行い、現在、国土交通省により教室型説明会の実施等がなされているが、説明も対策も未だ十分とは言えないまま、実施まであと1年余と迫っている。
危険性が指摘される中で、南風時の1日4時間のうち3時間とはいえ、品川区上空を飛行することは、多くの区民に理解しがたい現状がある。落下物、騒音への不安、国の説明・周知不足等の理由により、品川区上空を低高度で飛行する新飛行ルート案を容認することはできない。
品川区議会は、国土交通省に対して品川区上空を飛行しないルートへの再考を強く求める。
以上、決議する。
平成31年3月26日
品 川 区 議 会
羽田空港のこれから
新飛行経路 品川区
春〜秋の昼間4時間のうち3時間、南風運用時に飛行するとのこと。
羽田空港の効率を改善するため、という趣旨だったが、飛行ルート変更による改善率がそんなに大きくない(国際線の便数は1.7倍になるのだが、全体としては110%)。
よく知っている人たちのグループからの質問が専門的でよくわからなかったが、そこでのやり取りを元に少しググってみると、国土交通省の本丸は説明会で一切触れられなかった第五滑走路建設らしい。
羽田空港 (東京国際空港) 第5 E滑走路増設 工事計画詳細
2020年以降の計画について質問がなされたが、「現時点において」をすごく強調し、第5E滑走路については一切触れないのが国土交通省の方針らしい。
騒音については対策なし、落下事故防止についても万全に対策しますの一点張り。飛行ルート変更については「丁寧に説明」を繰り返すが、品川区渋谷区の区議会決議など反対論には耳を貸さない。荏原第四地区の説明会参加者たちからも反対表明があったが、「丁寧に説明」を繰り返すのみ。
追記。
「低空飛行による騒音が不安」!? 地元・大田区との協議なく進められる羽田空港新ルート
「陸(都心)から入って陸に出る」新ルート
海から入って海に出る
現在の羽田空港では、飛行機は「海から入って海に出る」。写真は東京湾の上を飛ぶ着陸便
3月8日、東京都大田区議会で「『羽田空港増便』に必要な、国との協議は行われているのか?」との質疑が出た。質問に立ったのは奈須りえ議員(フェアな民主主義)だ。
国は来年の東京オリンピック開催までに外国人観光客を4000万人に増やすことを表明している。その実現に必要なのが、成田空港と羽田空港での飛行機の増便だ。ところが、その増便のためには、現在の羽田空港の離発着の基本ルートである「海(東京湾)から入って海に出る」に加えて「陸(都心)から入って陸に出る」という新ルートを設定しなければならない。
ところが、その新ルートを設定するためには、国と大田区との間で「協議をする」との覚書がある。ところが、国が新ルートを公表した2014年から今に至るまで、その協議の痕跡がない。もし国が大田区と協議をしていなかったとすれば、国は、覚書を無視のまま新ルート策定に突っ走っていたことになる。ここを奈須議員は突いたのだ。
3時間で132便が都心を低空飛行
新ルート
新ルートでは、品川駅近くの高層マンションのすぐ上を飛行機は飛んでいく。高層階になるほど騒音に悩まされる
新ルートとは、大ざっぱにいえば「南風」が吹く「15時から19時の4時間のうちの3時間」に限り、飛行機は埼玉県から南下して以下の地域の上空を低空飛行しながら羽田空港に向かう。
東京都北区では高度約1200メートルを飛び(騒音は大型機で70デシベル(db)弱)、新宿区で900メートル(同70db)、渋谷区で750メートル(72db)、港区で450メートル(76db)、品川区では300メートル以下(同80db)と東京タワーよりも低くなり、最後の羽田空港を有する大田区では150メートル以下(同80db以上)まで高度を下げ、A滑走路に1時間14本、C滑走路に30本が着陸する。つまり、1日のうち3時間で132便が着陸のために都心を低空飛行する。
次に「陸に出る」新ルートだが、これは2つある。
「南風」時の同じ時間帯でB滑走路から1時間に20便が離陸し、川崎コンビナート上空を通過して海に抜けるルート。そして「北風」時、「7時から11時半の4時間半」と「15時から19時の4時間のうちの3時間」に、C滑走路から1時間に22便が江東区や江戸川区の上空を通って北上するルートだ。
この計画の概要が2014年に明らかになると、新ルート直下では低空飛行に不安の声をあげ反対運動を展開する市民団体が各地で設立された。当然だ。70dbとは、1メートル以内でやっと大声の会話ができるレベル、80dbはパチンコ店内並みの騒音だ。この騒音のなかで生活することは住民には耐え難い。
国交省による「オープンスペース型」住民説明会
オープンスペース型説明会
国交省によるオープンスペース型説明会。パネルや機器がズラリと並んでいる
国交省はこれら不安に「丁寧に」説明するとして、2015年から新ルート直下の各地で住民説明会を開催している。ところがそのほとんどが「オープンスペース型」といって、新ルートについての展示パネルをずらりと並べた会場で、その展示内容に質問がある人が近くで待機する国交省の職員を呼んで個別に説明を受けるというものだ。
筆者も今年2月11日、東京都大田区の京急蒲田駅の改札近くの通路で開催された「オープンスペース型」説明会に行ってみた。
会場ではパネル展示のほか、すでに低空飛行が行われている伊丹空港(大阪府)近くを飛行する飛行機の映像をモニターで見ながら、ヘッドフォンでその騒音を聞ける機材も用意されていた。改札の近くなので、通りすがりの人が展示パネルを見ていた。しかし筆者は「これでは問題意識を住民同士で共有できない」と思った。
国交省の職員が近くにいたので、いろいろと質問を投げかけた。たとえば「この騒音で学校や病院、一般民家への防音対策をするのか?」といった質問には、国交省からは「病院や学校には国の補助で防音工事をする。だが今回の騒音は基準値内なので、一般民家への防音対策は必要ない」との回答を得た。
これが普通の「教室型説明会」ならば、一般民家の住民一同がその回答に「えー!」と憤るところだが、オープンスペース型では、国側の回答を筆者の他には誰も耳にすることがない。少し離れたパネルでも誰かが質問をしていたが、同様に、そのやりとりを筆者が知ることはできなかったのだ。
国交省の職員
オープンスペース型説明会では、質問がある住民には国交省の職員(赤い腕章の人物)が個別対応する
そんな説明会もこの春で終了予定だ。となると、説明会の終了後には国交省にはどんな手続きが必要なのだろうか。
このことを尋ねると、国交省の職員は「飛行機に電波を出す航空保安施設を整備します。そして小型機による検査飛行でその電波を受信できるかを確認。あとは、実際に使う航空ルートなど必要な恒久的情報を国が出す航空路誌(AIP)に収録するだけです。できれば東京オリンピックまでには収録したい」と回答した。
つまりあとは国交省次第で、羽田増便にゴーサインが出されるということだ。
羽田空港の運用について、国は大田区との協議を無視していた?
覚書
ルート変更する場合は、国と大田区とが協議しなければならないということを明示した覚書
その説明会の現場にいたのが奈須りえ議員だった。奈須議員は、手に書類を持って国交省職員に何かを訴えている。筆者が近づくと、2010年4月28日に出された、大田区長が国交省に宛てた覚書(「(羽田の)D滑走路供用後の東京国際空港の運用について」に対する回答)を見せてくれた。
そこに書かれていることは、大ざっぱに書けば
・飛行機は大田区上空を飛ばない
・陸に近い、A滑走路とB滑走路を同時に使わない。
・深夜と早朝にはAB滑走路を使わせない。
といった内容だ。ここで最も大事なことは、これらの事項を「変更しようとする場合は、(国は)大田区と協議すること」と明記されていることだ。
奈須議員はこの点を国交省の職員に問い詰めていた。それまで他の質問にはスラスラと答えていた職員は、奈須議員から「覚書に『大田区と協議すること』と書かれていますが、協議はしているんですか?」と尋ねられると、途端にしどろもどろになった。
「え? あっ。えー……それちょっと見せてください」
覚書に目を通した職員は、数秒後にやっと「確認させてください」と答えただけだった。少なくともこの職員は覚書の存在すら知らなかったと思われる。そして奈須議員の記憶でも、国と大田区とがこの件で協議したことはない。
奈須りえ区議会議員
大田区の奈須りえ区議会議員(左)が覚書を見せながら、国交省職員(右)に「ルート変更に必要な大田区との協議をしているの?」と質問
そもそも、この覚書には歴史的な背景がある。かつて羽田空港は今の場所よりも内陸にあって、大田区の市街地に隣接し騒音問題に悩まされていた。そこで1973年、大田区議会が「安全を確保できない限り空港は撤去すること」と毅然と決議し、国が羽田を今の沖合に移したという経緯があるのだ。
つまり手続き的には、来年までに「陸から入って陸に出る」ルートを実現させたい国にすれば、大田区との協議なしに新ルートは実現しないことになる。だがそれを無視していたということなのか。
大田区の空港まちづくり課もあいまいな回答
反対運動
現在、東京23区のうち13区で新ルートへの反対運動が立ち上がっている
それから半月経った3月8日、奈須議員は大田区の予算特別委員会で覚書について尋ねた。
「大田区と国は覚書に書かれている『運用を変える場合には協議する』に基づき協議していますか?」
これに対して、空港まちづくり課長は「今後、適切な時期に協議します」とだけ回答。また、大田区での低空飛行の実現は覚書の破棄を意味するので、奈須議員がさらに尋ねた「破棄されるなら、新しい覚書が必要になりますか?」との質問には、「繰り返しますが、協議を進めると理解しております」と抽象的に回答しただけ。
国や大田区が新ルートを実現したいのなら、「協議」をして新しい「覚書」を作成しなければならない。それにはどれだけの時間を要するのかまったくわからないが、国が足踏みすることだけは間違いない。
一つだけ言えるのは、今の大田区には、騒音問題を何とかしようとして羽田空港を沖合に移転させたときのような住民寄りの姿勢が見られないことだ。奈須議員はこう訴える。
「もし大田区長が新飛行ルート案を認めれば、区民の権利を担保している文書を破棄することになるということです」
<文・写真/樫田秀樹>
川崎19人殺傷 容疑者が伯父伯母に「ひきこもりとはなんだ」 親族が市に相談
岩崎容疑者が子供たちと大人たちを殺傷したことは非難してもしきれない。その上で彼の心理を今ある情報の範囲で慮るならば、自分を引きこもりとして認識することを拒否しての事件であり自死であるように思う。
川崎市多摩区のJR登戸駅の近くで小学生ら19人が刺され、小学6年生の栗林華子さん(11)と外務省職員の小山智史さん(39)が死亡した事件で、川崎市が29日に会見を開き、岩崎隆一容疑者(51)の親族から相談を受けていたことを明らかにした。川崎殺傷事件で浮かび上がった「8050問題」の深刻さ
岩崎容疑者の親族から市へは、「伯父・伯母が同居はしているものの本人(岩崎容疑者)との接触は一切なく、伯父・伯母の高齢化に伴い、今後の介護サービス導入について、外部の支援者が家の中に入ることにより本人の反応がどうなるかを心配している」との相談があったという。2017年11月15日に親族から電話相談があった後、親族との面接を8回、電話連絡を6回実施。2019年1月10日の最終相談時には、親族から「岩崎容疑者が親族とコミュニケーションをとらないことを選んでおり、しばらく様子を見る」との意向が示されたという。
一連の相談内容について、精神保健福祉センターの津田多佳子課長は「岩崎容疑者が長期間就労していない、ひきこもり傾向にある中に外部の人が入るのは大丈夫だろうかという心配と、伯父・伯母が高齢になられての生活と合わせてのご相談だったと思う」と説明。岩崎容疑者と親族とのトラブルはなく、容疑者の将来を心配する相談もあったという。
8050問題は、「親子」の問題に限らない。今回の岩崎容疑者の場合に、どのような経緯でおじ夫婦の家に同居するようになったのか今後明らかになってくるだろうが、必ずしも「親子の同居」というパターンだけと言えないのではないか。8050問題の家族の一員だったものとして、改めて問題の根深さ難しさを思う。私の弟は、同居していた80代の母親にもっと家事に主体的に関わって欲しいと言われたことをきっかけに、自立することを拒否するように自死した。弟に先立たれた母は、そのショックから立ち直れないまま、1ヶ月足らずして後を追うように病死した。
さらにいえば介護や生活困窮の問題が深刻になってきて、「引きこもり」の後ろめたさもあって周囲から孤立してますます支援を求めにくくなる負の連鎖が進んでしまう構図があるのではないか。
今回、事件を起こした岩崎容疑者に対して川崎市が間接的に接触しようとしたところ、「引きこもり」という言葉に本人が反発したため断念したという報道もある。川崎の事件については、容疑者の住んでいた家に対して、福祉や医療などの観点からの「支援」がどの程度行われていたのか、何が可能だったのか、今後検証する必要がある。
岩崎容疑者が子供たちと大人たちを殺傷したことは非難してもしきれない。その上で彼の心理を今ある情報の範囲で慮るならば、自分を引きこもりとして認識することを拒否しての事件であり自死であるように思う。
自分は助かった、遺族と話すと申し訳ない… 脱線事故負傷者に「罪悪感」色濃く
NHKのドキュメンタリーでも、生存者だった夫が被害者や被害者家族の聴き取りを生き残った罪悪感からずっと続けていて、それを支えていた妻がうつ状態になって、という重い14年を描いていた。
私も、自分が通勤路線を福知山線に変えなかったら巻き込まれていたかも知れない、という可能性から、直接ではないけどサバイバーという感覚がある。会社から福知山線で塚口→尼崎→新大阪の方が通勤定期が安いからそっちにしろと一度言われたのだけど、実際に乗ってみて、あの現場でのカーブのきつさに怖ろしくなって、当時の塚口駅から当時の自宅まで舗道が暗くて夜は不安とかいくつか理由をつけて、阪急線での通勤を申請して受理された。会社の言う通りにしていたら事故に巻き込まれていたかも知れないのだ。
また、亡くなった方の中に、転職して勤務先は変わっていたけど元社員という方がいて。転職して、大阪にたまたま出張で戻っていて、自宅から大阪の本社に通勤する途中にあの電車に乗っていて先頭車両か二両目で亡くなった。
それに事故現場が当時の私の自宅から2キロほどと近いところだった(当時私は新大阪のオフィスに出社していたので事故前後の混乱には巻き込まれなかったけど)から、その週末に事故現場でなくなった元社員のために献花させてもらった。
ということがあって、関西で暮らした14年間の中で、阪神淡路大震災に次ぐふたつめの大きな事件・事故として記憶している。
黙祷。合掌。
尼崎JR脱線事故から14年となるのを前に、兵庫県こころのケアセンター(神戸市中央区)が、負傷者20人から心の傷や回復の経緯を聞き取る調査を行った。これまで統計的な「量的調査」を実施してきたが、今回は、対象者の語りを丁寧に分析する「質的調査」を初めて導入。色濃く浮かび上がったのは、乗客106人が亡くなった中で生き残った「罪悪感」だった。詳しい内容はリンク先で読んでいただくとして。
NHKのドキュメンタリーでも、生存者だった夫が被害者や被害者家族の聴き取りを生き残った罪悪感からずっと続けていて、それを支えていた妻がうつ状態になって、という重い14年を描いていた。
私も、自分が通勤路線を福知山線に変えなかったら巻き込まれていたかも知れない、という可能性から、直接ではないけどサバイバーという感覚がある。会社から福知山線で塚口→尼崎→新大阪の方が通勤定期が安いからそっちにしろと一度言われたのだけど、実際に乗ってみて、あの現場でのカーブのきつさに怖ろしくなって、当時の塚口駅から当時の自宅まで舗道が暗くて夜は不安とかいくつか理由をつけて、阪急線での通勤を申請して受理された。会社の言う通りにしていたら事故に巻き込まれていたかも知れないのだ。
また、亡くなった方の中に、転職して勤務先は変わっていたけど元社員という方がいて。転職して、大阪にたまたま出張で戻っていて、自宅から大阪の本社に通勤する途中にあの電車に乗っていて先頭車両か二両目で亡くなった。
それに事故現場が当時の私の自宅から2キロほどと近いところだった(当時私は新大阪のオフィスに出社していたので事故前後の混乱には巻き込まれなかったけど)から、その週末に事故現場でなくなった元社員のために献花させてもらった。
ということがあって、関西で暮らした14年間の中で、阪神淡路大震災に次ぐふたつめの大きな事件・事故として記憶している。
黙祷。合掌。
2018年7月23日(月)19:15-20:45前川喜平さん講演会「面従腹背さようなら。」
ご自分の38年の文部科学省の官僚生活の中で見聞きした、政治家と官僚の関係について。
また、1947年に制定された教育基本法、中曽根内閣にて行われた教育臨調で打ち出された路線、2006年教育法改正によって打ち出された路線、道徳教育の例「星野くんの二塁打」。
いろいろと考えるところがあり、『面従腹背』買って帰りました。
学校法人加計学園の獣医学部の新設問題をめぐり、「総理の意向があった」と記された文書の存在を証言した、前文部科学事務次官の前川喜平さん。初の単著「面従腹背」が6月27日、毎日新聞出版から発売されました。その出版を記念して、著者講演会を開催します。
「公正・公平であるべき行政が歪められた」として、安倍政権下で起きた加計学園問題をはじめ「権力私物化」の構造を糾弾し、「道徳の教科化」や「教育勅語」の復活など、安倍政権が進める教育政策に警鐘を鳴らします。さらに、文部科学省という組織の中で「面従腹背」しながら行政の進むべき方向を探し続けた38年間の軌跡を振り返ります。
ご自分の38年の文部科学省の官僚生活の中で見聞きした、政治家と官僚の関係について。
また、1947年に制定された教育基本法、中曽根内閣にて行われた教育臨調で打ち出された路線、2006年教育法改正によって打ち出された路線、道徳教育の例「星野くんの二塁打」。
いろいろと考えるところがあり、『面従腹背』買って帰りました。
毎日新聞より。
JR福知山線脱線事故13年 犠牲者を悼む
というのは、尼崎市南塚口町に転居して阪急神戸線と地下鉄御堂筋線を使って通勤していたのだが、転居して間もなく、会社が交通費削減のために通勤費見直しを行った。その時に会社が提示してきた通勤ルートは、JR塚口駅まで歩き、JR福知山線で尼崎を経由し、JR神戸線新快速に乗り換えて新大阪に行くというルートだった。
しかし、実際にテスト通勤してみて、当時の私は従来の通勤路線に戻る申請を挙げた。ひとつは、JR塚口駅は当時まだ、森永の工場の材料や製品を貨物で運ぶための駅からほとんど変わっておらず、駅前にターミナルもなく人影もまばらであったこと。もうひとつはJR塚口駅から自宅までの路がほとんど産業道路沿いで人通りが少なく、何かあった時に助けを呼ぶのが難しいこと。
そして、会社に申請する時に理由には入れなかったのだが、何よりも私がこの通勤ルートを怖がったのが、JR塚口からJR尼崎の一区間の通勤に不安を感じたこと。電車が加速する瞬間に目の前に出現するビル(後で事故現場となるマンション、エフージョン)。そして、そこからGを感じる、すごくきつい周回路。実際に朝の時間帯に乗っていて、立っていた身体を支えるのが難しいほどだった。
事件の予感というのとは違う。もっとベーシックな、この路線の安全思想に対する疑問という方が合っていると思う。だが、少なくとも、何か嫌な気がした。
それだけだが、毎日通勤電車として朝晩使うには、肉体的にも精神的にも負担が増えるので、従前通りの通勤ルートを申請し、許可を受けた。
そして、2005年4月のその日、それは起こった。最初は、同僚の一部がいつもより出勤して来ない、という現象だった。そのうちにテレビを見始めたら、事故が報道され、最初は置き石説が流れた。先頭車両が見つからないという怪現象が、エフージョンの建物内にあった駐車場に先頭車が潜り込んでいたという発見に変わり、先頭車両で生存していた乗客の比率を極端に悪くした。
事故現場が私の住まいから歩いて2キロほどとほど近いところにあったことも、死亡した通勤客のうち1名が当時の勤務先の元社員で、転職して別の会社の出張で故郷の関西に出ていた時に偶然事故にあったこと、同期で入社したプロパー社員が何人も彼を知っていて少なからずショックを受けていたことも、この事故が紙一重で身近に起こりえたと感じる理由だ。
事故現場は、四肢がちぎれたり、血が大量に流れ出したり、言葉にはしがたい惨状だったろうと思う。その現場に近かった方々の中にはボランティアとして死傷者の救出や手当に当たり、後でPTSDにかかった人もあったと聞く。私の蚤の心臓は事故現場の画像だけですら、かなり大きな精神的ショックを受けた。生き延びた方々には、いまだに手術を受けて療養中の方もいると聞く。
あの事故には、JR西日本の安全教育を一度受け、運転手としてはおそらく不適な方だったのだろうけど、彼が再教育を受けたくないばかりに、直前のオーバーランを見逃してくれと車掌に頼み、その処理が曖昧になさる中で、遅れを取り戻そうとしたJR塚口駅〜JR尼崎駅間の大きなカーブでのスピードの出し過ぎで起こった。
自分が別の日に抑えたスピードで乗った電車ですら、あのカーブで立っていられないと思うほどだった。だから、本当に、事故というのはいろいろな偶然の要素が重なってできるものの、しかしながら本質は必然なのだろうと思う。自分が乗客のひとりで通勤に遅れていて焦っていたりしたら、きっと回避しなかっただろう。だから。合掌。
JR福知山線脱線事故13年 犠牲者を悼む
兵庫県尼崎市で2005年4月、乗客106人と運転士が死亡し、562人が負傷したJR福知山線脱線事故から25日で13年を迎えた。遺族らは事故現場や追悼慰霊式で犠牲者の冥福を祈り、事故発生時刻の午前9時18分、黙とうをささげた。慰霊式は同日午前、尼崎市内で開かれ、遺族ら859人が参列。JR西日本の来島達夫社長が「事故を二度と発生させないことは責務」と述べた。【山下貴史】乗客106名と運転士の計107名が死亡し、562名が負傷したJR福知山線脱線事故。私は当時、JR福知山線を通勤路線に指定しなかったために巻き込まれずにいたが、もしかしたらあの電車に乗っていたかも知れないひとりだった。
というのは、尼崎市南塚口町に転居して阪急神戸線と地下鉄御堂筋線を使って通勤していたのだが、転居して間もなく、会社が交通費削減のために通勤費見直しを行った。その時に会社が提示してきた通勤ルートは、JR塚口駅まで歩き、JR福知山線で尼崎を経由し、JR神戸線新快速に乗り換えて新大阪に行くというルートだった。
しかし、実際にテスト通勤してみて、当時の私は従来の通勤路線に戻る申請を挙げた。ひとつは、JR塚口駅は当時まだ、森永の工場の材料や製品を貨物で運ぶための駅からほとんど変わっておらず、駅前にターミナルもなく人影もまばらであったこと。もうひとつはJR塚口駅から自宅までの路がほとんど産業道路沿いで人通りが少なく、何かあった時に助けを呼ぶのが難しいこと。
そして、会社に申請する時に理由には入れなかったのだが、何よりも私がこの通勤ルートを怖がったのが、JR塚口からJR尼崎の一区間の通勤に不安を感じたこと。電車が加速する瞬間に目の前に出現するビル(後で事故現場となるマンション、エフージョン)。そして、そこからGを感じる、すごくきつい周回路。実際に朝の時間帯に乗っていて、立っていた身体を支えるのが難しいほどだった。
事件の予感というのとは違う。もっとベーシックな、この路線の安全思想に対する疑問という方が合っていると思う。だが、少なくとも、何か嫌な気がした。
それだけだが、毎日通勤電車として朝晩使うには、肉体的にも精神的にも負担が増えるので、従前通りの通勤ルートを申請し、許可を受けた。
そして、2005年4月のその日、それは起こった。最初は、同僚の一部がいつもより出勤して来ない、という現象だった。そのうちにテレビを見始めたら、事故が報道され、最初は置き石説が流れた。先頭車両が見つからないという怪現象が、エフージョンの建物内にあった駐車場に先頭車が潜り込んでいたという発見に変わり、先頭車両で生存していた乗客の比率を極端に悪くした。
事故現場が私の住まいから歩いて2キロほどとほど近いところにあったことも、死亡した通勤客のうち1名が当時の勤務先の元社員で、転職して別の会社の出張で故郷の関西に出ていた時に偶然事故にあったこと、同期で入社したプロパー社員が何人も彼を知っていて少なからずショックを受けていたことも、この事故が紙一重で身近に起こりえたと感じる理由だ。
事故現場は、四肢がちぎれたり、血が大量に流れ出したり、言葉にはしがたい惨状だったろうと思う。その現場に近かった方々の中にはボランティアとして死傷者の救出や手当に当たり、後でPTSDにかかった人もあったと聞く。私の蚤の心臓は事故現場の画像だけですら、かなり大きな精神的ショックを受けた。生き延びた方々には、いまだに手術を受けて療養中の方もいると聞く。
あの事故には、JR西日本の安全教育を一度受け、運転手としてはおそらく不適な方だったのだろうけど、彼が再教育を受けたくないばかりに、直前のオーバーランを見逃してくれと車掌に頼み、その処理が曖昧になさる中で、遅れを取り戻そうとしたJR塚口駅〜JR尼崎駅間の大きなカーブでのスピードの出し過ぎで起こった。
自分が別の日に抑えたスピードで乗った電車ですら、あのカーブで立っていられないと思うほどだった。だから、本当に、事故というのはいろいろな偶然の要素が重なってできるものの、しかしながら本質は必然なのだろうと思う。自分が乗客のひとりで通勤に遅れていて焦っていたりしたら、きっと回避しなかっただろう。だから。合掌。
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