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タレントマネジメントスペシャリスト"まりあっち"のブログ。
新・映像の世紀 第2集 グレートファミリー 新たな支配者
第一次世界大戦が終結し、1920年代、未曾有の好景気に沸いたアメリカは欧州列強に取って代わり、世界のリーダーに躍り出た。その頃現れたのが、巨大財閥・グレートファミリーだった。一族は新しいビジネスに乗り出し、新興国アメリカを資本主義大国に押し上げた。いち早く新しいエネルギー・石油に目をつけ、資本主義の悪魔とも呼ばれながら人類史上最大の富豪となったロックフェラー家。大統領よりも強い発言力を持ち、金融界を牛耳ったモルガン家。死の商人から転身し、新製品を次々に生んだデュポン家。大量生産を軌道に乗せ、車を大衆の乗り物とした自動車王フォード。さらにアメリカのふりまく富の匂いは、世界中の移民も引き寄せ、超大国アメリカの基盤を形作った。しかし、繁栄が天井知らずだったぶんだけ奈落も底なしだった。20年代最後の年、アメリカを大恐慌が襲う。
一族の公開されたプライベート映像を駆使しながら、グレートファミリーの野望を描き、今の私たちが住む現代資本主義の原型を生んだ欲望の時代を見つめる。

 見応えがあった。30年前、アメリカ留学前にこの特集を見ることができたならば、ニューヨークでの過ごし方も少し違っていたかも知れない。

ロックフェラーとスタンダード石油
1911年に独禁法ができたのは、スタンダード石油が油田ではなく石油精製や輸送と販売のチャンネルを独占していたから。市場シェア90%だった、ひえー。
敬虔なプロテスタントであり、出会った人に5セントdimeを配る篤志家でもあり、一方では容赦なくビジネス上の敵やライバルを根こそぎたたき落とす非情なビジネスマンでもあり。

モルガン ウォール街の帝王
J.P.モルガンとモルガンJr.
 1912年に沈没したタイタニック号はモルガン一族の所有物だった(保険金が下りたらしい)。
 大陸横断鉄道、General Electric、AT&T、General Motors、帝国ホテルなどモルガンの資本が入っていた。関東大震災の復興公債1億5千万ドルを引き受けた。
 第1次世界大戦で連合国側に資金を公債で調達した。パリ講和会議でイギリス側にモルガン商会のトーマス・ラモントがいて、イギリスに貸し付けた戦費回収のためにドイツに莫大な賠償金を課した。当時、経済学者のケインズが批判した。結果的にこの賠償金が引き金となり、ドイツはナチス政権を誕生させてしまった。

デュポン
 レーヨン、ナイロン、セロファンなど化学製品を産み、セロファン包装によって流通小売ではスーパーマーケットが可能となった。ナイロンnylonはNow You Lowsy Old Nipponという、日本の絹製品に対抗するフレーズの頭文字から取ったとか。
 もともとは火薬メーカー。第1次世界大戦の連合国側の火薬の40%を供給していた。「死の商人」とも呼ばれた。

ロックフェラーJr.
 石油王初代ロックフェラーの息子。
 1914年、コロラド州ラドローの炭鉱で9千人がストライキに入った。その鎮圧に女子供含めて大量虐殺を起こした(映画『イントレランス』に詳しい)。
 ロックフェラー財団としてマラリアや黄熱病に取り組み、貧困撲滅を進める側面も。

ロスチャイルド
 イスラエル建国に関わる。イスラエル建国の父のひとりとして紙幣に肖像。

ヒルトン
 ホテル王。

オナシス
 海運王。何度も結婚と離婚を繰り返した中でも有名な妻は、オペラ歌手のマリア・カラスと元ケネディ大統領夫人のジャクリーヌ。

チェース・マンハッタン銀行
 world peace through tradeというビジョンを掲げる。

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関口宏のもう一度近現代史
第96回 「昭和20年(1945)沖縄戦・原爆実験・ポツダム宣言」
昭和20年6月23日に沖縄では組織的な戦闘が終了。多くの悲劇が起こった沖縄戦とはどのような戦いだったのでしょうか?一方、アメリカでは人類初の原子爆弾の実験に成功しますが、その裏で起こった各国の駆け引きとは!?7月26日には、日本に無条件降伏を迫る「ポツダム宣言」が発表されます。実はこの宣言、意外な方法で日本に伝えられました。それは…。今回は昭和20年5月から7月までを見ていきます。
 昭和20年は2ヶ月単位で事実を追っているが、毎回濃い。先日見た沖縄戦のドキュメンタリーが思い出されて、民間人が巻き込まれる度合いの強さが辛い。でも、沖縄で起こったことは、ベトナムでも、パレスチナでも、レバノンでも、アフガニスタンでも起こっている。
 そして、日本はここに至っても、世界中を敵に廻しながら、世界情勢が読めない。ヤルタ会談でソ連が対日参戦する密約を結んだことを知らずに、和平仲介を期待している。この食い違いが、広島や長崎、満州やシベリアでさらなる悲劇を呼ぶ。
「特攻 知られざる真実海中調査で迫る“最期”」
沖縄の海に眠るアメリカの軍艦。その調査から76年前に行われた旧日本軍の特攻作戦の詳細が見えてきた。死を前提とした作戦を強いられた若者たち。その最期の思いとは?

沖縄本島沖、水深40メートルに眠るアメリカの軍艦「エモンズ」。太平洋戦争の末期、旧日本軍の特攻作戦で大きく損傷を受け沈められた。7年に及ぶ潜水調査の結果、「若者の命と引き替えに行われた作戦」がどのように実行されたのかが浮かび上がってきた。さらに、今回新たに見つかった手記や日記、関係者の証言から、エモンズに特攻を行ったとみられる部隊の最期の日々も見えてきた。戦後76年、知られざる特攻作戦の真実。

 この夏に見たドキュメンタリーの中でも白眉。海底に沈んだ米駆逐艦の破壊状況から沈没に至らしめた特攻を再現する、という手法で残酷な真実を明らかにした。
 特攻した飛行機は九八型直接協同偵察機。戦闘機ではなく、脚を畳めないプロペラ機だった。
 乗り組んだ誠36,37,38隊(戦死26人)の飛行士は、沖縄戦直前に召集された、多くは民間出身。航空機操縦の基礎を兵士に指導していた。ところが戦況の悪化により飛行学校が閉鎖され、職を失った教官たちがリストラで特攻要員にされたのだった。
 洋上航法や推測航法ができないと宮崎から沖縄まで正確に飛べないが、陸軍は教えていなかった。多数が沖縄に到着する前に米軍に撃ち落とされたとみられる。偵察機には機関銃が搭載されていないので、迎撃されても除けるか逃げるしかない。
 エモンズに特攻した5機は、当日は本曇りの天気だったので雲の中に隠れて迎撃を逃れたとみられる。
 近現代の戦争は、どれだけ効率的に大量に敵を殺せるか、どれだけ効率的に味方の損耗を防げるかが基本になっていると思う。だから兵士が自らの命を捨てて攻撃してくるバンザイアタックは米軍の兵士にとっても衝撃的だった(おそらくイスラム過激勢力の自爆テロも同じ意味で西洋社会には衝撃だろう)。
 沖縄戦のドキュメンタリーでも感じたけど、人の命がいかに軽く扱われていたか、衝撃的……。

NNNドキュメント「学校安全の現在地 付属池田小殺傷事件から20年
大阪教育大学附属池田小学校の乱入殺傷事件から20年。8人の子供が犠牲になった事件の後、全国の小学校では、設備の安全や、子供を守るためのマニュアル、研修などが導入されている。しかし、幼い命が犠牲になる事件は後を絶たない。「子どもたちを守ることができなかった…」当時の教師たちの深い後悔から生まれた「学校の安全」への誓い。事件当時在校生だったディレクターが、現状と課題を取材する。
 事件当時は関西に住んでおり、知人の中に(学年違いだが)お子さんを池田小に通わせている人がいたので、かなり印象に残った事件。wikiに「日本の犯罪史上稀に見る無差別大量殺人事件」。

NHK映像の世紀プレミアム 選(4)「英雄たちの栄光と悲劇」
20世紀、大衆は英雄を求め続けた。リンドバーグ、ロンメル将軍、チェ・ゲバラ、ケネディ大統領、モハメド・アリなど、英雄たちの知られざる姿にスポットを当てる。

英雄たちの知られざる姿にスポットを当てる。大衆に追い回され、息子の誘拐事件までがマスコミに連日報道された「空の英雄」リンドバーグ。「砂漠の狐」と恐れられ、敵国の首相チャーチルまでが賞賛したドイツの将軍ロンメル。大国と戦い続け、日本など世界の国々を回ってキューバの自立を目指したチェ・ゲバラ。黒人差別にあらがい、徴兵拒否によってリングの外でも戦い続けたモハメド・アリ(初回放送BSプレミアム2017年)
映像が圧巻。

NHKスペシャル「混迷ミャンマー 軍弾圧の闇に迫る」
4月に放送して国内外で大きな反響を呼んだNHKスペシャルの第2弾。その後、ミャンマー国内の状況はさらに悪化し、軍の弾圧によって少なくとも900人以上が死亡している。なぜ軍はそこまで“暴走”を続けるのか?番組では、軍から離脱した複数の将校の証言に加え、軍の内部資料を入手。そこから、軍の体質や、巨大な「利権構造」が見えてきた。今回も衝撃的な現地映像を入手し、デジタル調査報道を展開。軍弾圧の実態に迫る
 ミャンマー国軍が市民を殺してもいいという価値観を持っているのが衝撃的。そして一部の国民が武装ゲリラ化していく実態。
 また、軍系企業グループMEHLとMECの株を現役軍人や退役軍人が保有していて、配当という形で軍に利益が流れている実態も。日本のゼネコン・フジタが合弁で建設しているコンプレックスは2月から賃貸料を払っていないそうだが、日本から進出している企業は400社ほどもあるそうだ(そして日本ミャンマー協会って日本に研修生送っているだけでなく経済的にも利権あるだろうな)。


プレミアムカフェ 選 青の時代(1)ピカソ/(2)ココ・シャネル(2011年)
巨匠たちの青の時代 (1)哀(かな)しみから見えた青の光 ピカソ(2011年)20世紀を代表する画家ピカソ。若き天才にふりかかった親友の自殺。これを境に苦悩の中で、巨匠へと踏み出した瞬間を見つめる。(2)ココ・シャネル 閉ざされた時代に自由の翼を(2011年)ファッションの変革者ココ・シャネル。孤児として修道院で暮らした日々、歌手をめざした10代…。自由を求めて闘った若き日のドラマを描く。

 ピカソの「青の時代」を決定づけた親友カサヘマス(カサジェマス)の自殺。終生手放さなかったカサヘマスの顔(右こめかみの弾痕も生々しく)を描いた3枚の油絵。

 ココ・シャネル「わたしは19世紀の喪に立ち会っているのだ。ひとつの時代が終わろうとしていた」20世紀に出現した働く女性たちのための服。上流社会との付き合いをつくったエティエンヌ・バルザンとシャネルが「彼こそ私が愛したただひとりの男よ」と言わしめたアーサー・"ボイ"・カペル。昔、高口里純がシャネルを描いた漫画に出ていたなぁ。

プレミアムカフェ選(1)M・デイビス(2011年)/(2)加古隆(2013年)
(1)巨匠たちの青の時代 帝王への扉を開けたサウンド マイルス・デイビス(2011年)ジャズトランペッターの帝王マイルス・デイビス。デビューまでの挫折と模索の日々を支えたのは何か?新証言で迫る。/(2)旅のチカラ パリは未だ燃えているか 旅人 加古隆(2013年)作曲家、加古隆が自らのスタイルを磨いた創作の原点、パリ国立音楽院を訪れ、青春時代の仲間や若き後輩と交流。新たな音楽への思いに燃える。

 大学時代に少しジャズにはまった時期があって、マイルス・デイビスとかジョン・コルトレーンとかビル・エバンスとか聴いてたなぁ。それから10年ほどして、ニューヨークに留学した時にはBlue Note New Yorkもちろん行った。

 『パリは燃えているか』はNHK映像の世紀で毎回流れるので、メロディが頭に流れてくる。

NHK BS1スペシャル「中国共産党100年 “紅い遺伝子”の継承
結党100年となる中国共産党。14億人を統治する「紅い遺伝子」とは?地方開発、思想教育、富と格差。ある地方の共産党支部の3か月の記録。見えてくる中国の現実。

結党100年を迎えた中国共産党は、14億人を一党独裁で統治している。「紅い遺伝子の継承」を掲げた新たな思想教育とは?習近平指導部が進める「原点回帰」とは。中国共産党の歴史は、現代にどう伝えられているのか。そして、多額の投資が動く地方開発、富と格差。ある地方の共産党支部の3か月の記録から見えてくる、中国のいまに迫る。
 中国共産党「紅軍」の長征(中国国民党との内戦)に関わったふたつの村が紅軍との関わりのエピソードをつかって観光地化しようとし、ひとつは成功しひとつはうまくいっていないという比較にもなるのが興味深い展開だった。

 湖南省沙洲村「半分の布団」紅軍に宿を貸した村人。感謝の印にひとつしかない布団を差し出そうとする紅軍に固辞する村人。困った末に紅軍は布団を半分に切って差し出す。
 習近平はこのエピソードを共産党員が党の原点を学ぶために重要と感じてスピーチ。村はそれを村おこしの材料に、博物館を建て、さらに共産党幹部の研修所をつくる。長雨に完成期日までに間に合わない事態になったが別の建設事故で安全重視の方針を明確化した党中央に責任を問われることを免れた。県の共産党幹部の協力を得て省の共産党幹部を招待して、優良村として表彰される。村人の子孫がレストランを開いて成功したり、ベンチャーキャピタルの出資を得て「布団」を商品化したり、資本主義社会と同様の経済開発が行われる一方で共産党が一党独裁している社会の仕組みを可視化している。

 一方の官了村。こちらは「一張借据」一枚の借用証。紅軍が村から食糧を調達するが、支払う現金がなく、借用証を残す。後年見つかった借用証をもとに共産党は村人に借金を返す。
 このエピソードをもとに観光地化を目指すが、観光客は来ない。党に評価してもらおうと演劇祭に劇を出すが、俳優が一言言い間違えたせいか、最下位に終わる。博物館は電気代もろくに払えず、山につけたパンダ型の望遠鏡はほとんど利用されず、村人たちは低所得者住宅に住み出稼ぎで生計を立てる。

 かつてのソ連とは違い、市場主義経済を取り入れて経済成長している中国だが、貧富の格差の拡大という側面も。。

BS1スペシャル 「戦場に消えた住民〜沖縄戦 知られざる従軍記録〜」
母親や少年少女まで戦場へ送られ犠牲になった沖縄戦。家族に何があったのか、遺族が長年問い続けてきた詳細が未公開資料から明らかになる。▽語り:国仲涼子▽朗読:ゴリ

76年前、20万人以上が犠牲になった沖縄戦。住民たちは戦闘員以外にも、炊事や看護要員などとして男女の区別なく軍に動員された。家族はどのように軍に組み込まれ、なぜ命を落としたのか。これまで遺族すら知ることができずにいた詳細が、未公開資料から明らかになる。ある母親と少年少女が見た戦場の実態を漫画家・比嘉慂のイラストで再現。戦場に消えていった住民たちの知られざる従軍記録。▽語り:国仲涼子▽朗読:ゴリ

 沖縄戦のことは歴史的知識として多少は知っていたつもりだが、これほどまでに非戦闘員が動員され巻き込まれていったものだと初めて知った。少なくとも12万人の住民が駆り出されたが、ほとんど記録が残っていない。戦後、米軍に占領された沖縄で聴き取り調査があり、その記録が残っていた。
 日本軍の沖縄戦に対する意識。日本の捨て石に。現地調達。「根こそぎ動員」で米兵を「一人十殺」……正気でそれを実行するのだから言葉がない。
NNNドキュメント'21『瀬戸内海がゴミ箱になる日
瀬戸内海がゴミで溢れている。正体はプラスチックゴミだ。そのゴミを拾い続ける岩田功次さん60歳。「潮や風で集められたゴミスポットのゴミを拾い続ければ、海のゴミはなくなる」。そのスポットは瀬戸内海に500か所あるという。ほとんどの場所は陸から見ることができない。誰も知らない間に、日本最大の内海がゴミ箱と化している。累々と重なるプラスチックゴミの山に挑む岩田さん。この美しい海はゴミ箱じゃない。
ご夫婦揃ってゴミ拾い(年間1,000万円かかるそうだ。補助金をいろいろ使っても大変)するだけでなく、参加者を募ってゴミ拾いツアーをして2トントラック20台分のゴミを回収するというところが素晴らしかった。拾えば拾うほど自治体の役所の負担が増える、燃やすと汚染物質の問題があり炉を痛めるので埋めるしかないという問題の指摘も。

NHK ETV特集
「戦火のホトトギス」 ▽17文字に託した若き将兵の戦争 柄本佑朗読
「銀漢も泣け わが部下の骨拾ふ」「敵艦あはれ 銀河の空へ燃ゆるとき」…明治30年創刊の俳句雑誌「ホトトギス」。戦時中も発行が続けられ、誌面には日本が広げた戦地からの投句で埋められています。中国で壮絶な戦死を遂げた若い士官の最期。軍医からの軍艦〇〇と伏せ字の投句。俳句を手がかりに投稿者の追うドキュメンタリー。故郷で五七五を受け取った家族の今は…17文字に託した名もなき人々の戦中戦後を描きます。
 「動員の夜はしづかに牡丹雪」も心に残った。

関口宏のもう一度現代史
第95回 「昭和20年(1945)ひめゆり学徒隊・ドイツ降伏」
今回は慶良間諸島を制圧した米軍がいよいよ沖縄本島へ上陸を始める。日本軍が取る作戦は「持久戦」。本土決戦を一日でも遅らせるための戦い方だ。そこに動員されたのは旧制中学の生徒たちからなる「学徒隊」。そして日本軍は大々的な特攻作戦を始め、戦艦大和も特攻作戦で沈没する。ソ連は日ソ中立条約の破棄を通告、これが戦後にまで尾を引く問題に…。ヨーロッパでは終戦に向け大きく動き出す。イタリアではムッソリーニが銃殺、ベルリンではソ連軍に包囲されたヒトラーが自殺。ドイツは無条件降伏する。残された枢軸国・日本はどのような対応をしたのか…。大戦の終わりが見え始めた昭和20年3月からを詳しく見ていく。
 昭和20年は2ヶ月を1回分で取り上げているが、本当に密度が濃い。イタリア・ドイツが崩壊して、次回はいよいよ「昭和20年(1945)沖縄戦・原爆実験・ポツダム宣言」。

明日からパラリンピックが始まりテレビ番組がまたジャックされるので、ドキュメンタリー系の番組を録画し貯めている。
 が、別番組を予約していたので、今回はリアルタイム視聴。

映像の世紀プレミアム 選(3)「世界を変えた女たち」
激動の世紀を生きた女性たちを貴重な映像でたどる。ココ・シャネル、ヘレン・ケラー、マリリン・モンロー、ジャクリーン・ケネディ、歴史の転換点にはいつも女性たちがいた

20世紀、女性たちは自由を求め、愛を貫き、誇りをかけて戦った。世界大戦中のパリで斬新なファッションによって女性たちをコルセットから解放したココ・シャネル。女性参政権運動などで活躍してFBIに監視されたヘレン・ケラー。米軍の指令を帯びて日本へ新婚旅行に訪れたマリリン・モンロー。夫の血が染まったスーツで次期大統領の宣誓に立ち会ったジャクリーン・ケネディ。(初回放送:BSプレミアム 2016年)

 ふたつの大戦で男が戦場に駆り出された代わりに軍需工場で働く女性たち、兵力の一部となった女性達も登場。ロシア革命では、愛されていたニコライ2世の皇女たちが、食糧を求める女性達のデモを引き金に始まったロシア2月革命の勢いで処刑されていく。ファシズム体制のドイツやイタリアにおける女性たちの例としてエヴァ・ブラウンとレニ・リーフェンシュタール。

 セレブとしてグレース・ケリーや美智子妃、ジャクリーン・ケネディ。

 宇宙飛行士テレシコワ。

 科学者レイチェル・カーソン。

 体操選手チャフラフスカ。

 フェミニスト・人権活動家マララ・ユスフザイ。

 政治家として江青、ヒラリー・クリントン。
NHK BS1スペシャル
マッカーサーが来るまでに何があったのか? 市民たちが見た終戦直後の15日間
玉音放送からマッカーサー到着までの“空白の15日間”。家を失い飢えにあえぎながらも、早くも新しい時代を見すえ動き出したたくましい市民たちの知られざる活動を探る!

終戦直後、マッカーサー到着までの15日間は残された記録が少ない“空白の期間”だ。その間何があったのか?一部で徹底抗戦が叫ばれるなどの大混乱の中、物資不足にあえぐ市民の中には、頭を切り替え今後の日本のあり方まで模索し始めた人たちがいた。アメリカとの交流のための英会話本の出版。新時代を見すえた女性たちの活動。日本を観光立国に変貌させようという動き。終戦間もない15日間のたくましい市民たちの活動を探る

 なかなかの好企画。

 敗戦の日に『日米会話手帖』出版を思い立ち、360万部の大ベストセラーにした出版者社長。その他にも松下幸之助(パナソニック)、トヨタ、井深大(ソニー)、早川徳次(シャープ)などは敗戦1ヶ月ほどの間に創業に手をつけている。

 長谷川町子、後の『サザエさん』につながる、明るくたくましい庶民たちを描く漫画を書き始める。

 「新宿マーケット」闇市が自然発生。角筈町長だった鈴木喜兵衛は戦争成金のアメリカ人が敗戦国日本を見に来るに違いないと発想し、歌舞伎町の元となる街作りを始める。

 市川房枝が婦人参政権運動につながる政治活動を始める一方、日本国政府はRAA(特殊慰安施設)の募集広告を出す。「性の防波堤」になる女性を集める。

 RAAについてNHKが取り上げることは今まであっただろうか。ほんの少しではあったが、事実は事実としてこういうことも伝えるべきだと思うので好企画と思った。


もともと歴史ドキュメンタリーが好きではあるのだけど、8月なので現代史強化月間。

NHK 映像の世紀プレミアム 選(2)「戦争 科学者たちの罪と勇気」
20世紀、科学は戦争のあり方を一変させ、戦争もまた科学を進歩させた。エジソン、キュリー夫人、アインシュタイン、湯川秀樹など、科学者と戦争の宿命的な関係を描く。

新旧2つの「映像の世紀」を合体させた豪華版。世界初の有人飛行を成功させた直後に軍用機を開発したライト兄弟、ナチスのもとで培った弾道ミサイルの技術によってアメリカのアポロ計画を成功させたフォン・ブラウン、マンハッタン計画の責任者として原爆を生み出しながら戦後は水爆開発に反対したオッペンハイマー博士。科学者と戦争の宿命的な関係を描く。(初回放送:BSプレミアム 2016年)
 近現代の科学史そして戦争のテクノロジー史に名前を残すビッグネームと画像映像ががんがん出て来る。機関銃の発明者としてリチャード・ガトリングが出て来た時に「あのガトリング銃の」と反応する私は幕末ファン。

NNNドキュメント「メアリーが伝えるヒロシマ
アメリカ人のメアリー(29)。大学生のとき訪れた長崎と広島で祖国が投下した原爆の惨状を知りました。「自分たちは恨まれているのではないか?」そう感じていた彼女は憎しみを置いたまま前へ進もうとする被爆者たちと出会い、広島平和記念公園でピースガイドを始めます。被爆から76年、被爆者の声が直接聴けなくなっていく中、彼女は国を超え、世代を超えて伝え続けます。繰り返してはいけないこと、忘れてはいけないことを。
 日本テレビは普段見ないのだが、週一のドキュメントはなかなか質が高く、NHKのドキュメントとバッティングしたりするとどちらを取るかすごく悩む。今回もひとりのアメリカ人(広島で被爆者の体験談を英語で伝えるボランティアNPOを立ちあげている)の原爆や戦争への視点、家族や周囲の方々の視点を伝えていてよかった。

NHKスペシャル「開戦 太平洋戦争 日中米英知られざる攻防
「開戦 太平洋戦争〜日中米英 知られざる攻防〜」
中国国民政府を率いた蒋介石の膨大な日記の全貌が明らかになった。近年公開された蒋の外交史料と合わせて浮かび上がるのは日中戦争の国際化をもくろんだ戦略である。そしてアメリカ・イギリスの思惑も交錯しながら太平洋戦争開戦へとつながっていたのである。一方で、日本は多くの選択肢がありながら「引き返し可能地点」を何度も失っていたことも明らかになった。太平洋戦争開戦秘録から浮かび上がる現代への教訓とは。
 戦略、ロジスティクス、情報インテリジェンスは日本の歴史的な欠点とつくづく感じる。事実やデータを見ず、こうあって欲しい、都合の悪いことは起こらないことを前提とする、という悪癖は今の政府の欠点にもつながる。

NHK映像の世紀プレミアム「中国"革命"の地と涙
2千年続いた皇帝支配を打破した辛亥革命。日本軍の降伏式、若者達が暴走した文化大革命、民主化を叫ぶ若者達の血で染まった天安門事件。激動の百年を天安門を舞台に描く。

中国共産党の結党から百年。“革命”の血と涙を発掘映像で描く。ソ連が派遣したカメラマンが撮影したカラー映像は、天安門で建国式典に臨む毛沢東を鮮やかな色彩で捉えている。激動百年の舞台となってきたのが天安門だった。革命の父・孫文の肖像が掲げられ、終戦時には20万の人々が見守る中、日本軍の降伏式が行われた。文化大革命では、暴走する若者の熱狂であふれた。そして天安門事件では、民主化を叫ぶ若者達の血で染まる。
 映像資料が圧倒的に豊富で、辛亥革命以降・天安門事件までの中国近現代史が一本でわかるという優れもの特集だった。
プロフィール
HN:
まりあっち
性別:
非公開
自己紹介:
タレントマネジメント(人材開発・組織開発・パフォーマンスマネジメント・採用など)のスペシャリスト。
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