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タレントマネジメントスペシャリスト"まりあっち"のブログ。
 今年は人材開発マネジャーに復帰して5年目、全社的に大きな研修をいくつか立ち上げて4年目。4年目ともなると実施する側も経験値が上がって研修プログラムの内容もこなれてくるし、受講した社員の層がそれなりに厚くなって協力を得やすくなる。

 私たちのチームが担当するプログラムは、受けてすぐに効果が上がるスキル研修もあるけれど、どちらかと言えば長丁場でじわじわと効果を上げるディベロップメントプログラム。そのメリットが組織に現れるには、少し時間がかかる。

 しかし、それだからこそ、じわじわと漢方薬的に効いてくる。2年前に長丁場のアクションラーニングのプログラムに参加した社員が今は要職に就いて、その当時は長丁場だし何をしたらいいのかわからなくてフラストレーションを感じたプログラムから得られたものを今語れるようになってきている(最近、そのメンバーで2年目の同窓会を開いたそうだ)。別の長丁場の研修に参加した社員が、今年はOBとして懇親会に来てくれとお願いすると、その時に感じた楽しさと苦しさを熱く語ってくれる。

 そういうことが蓄積してきて、研修というかディベロップメントプログラムを企画して提供する人事の我々チームの意図や思いと、研修を受ける現場組織の上の人たちがそのディベロップメントプログラムに見いだす価値と、プログラムを委託されて運営する外部の研修業者の提供できるノウハウとが、ぴたぴたっとかみ合ってきている。だからこそ、受ける側の参加者も忙しい実務をやりくりして、研修の期間は夜中まで延々とディスカッションするやりがいを感じてくれている。

 緻密に計算してこうなったわけではないのだけど、ディベロップメントプログラムを受ける側も、送り出す上司も、プログラムの進展を見守る協力者やトップマネジメントも、年ごとに、その研修の場を盛り上げる何ともいえない熱気をつくってくれるようになっている。プロデューサーとしての醍醐味は、そういう場の空気をつくるためにどんな環境をつくるかにある。

☆★☆★

 今日の講義で自分が聞いていても面白かったのは、Plan-Do-Check-Actionという一般的なサイクル(Plan-Do-Seeという3段階に切る考え方もある)に対して、Research-Plan-Do-Seeというサイクルの概念を提示してくれたことだ。そして、コーチングはDoにおけるノウハウの移転よりはResearch-Planのところでの考え方をノウハウ移転することに効くという知見だ。言われてみれば、無意識に、自分がスタッフに対してコーチングしているのは、DoでなくResearchやPlanなのだな。

 スキル研修にしてもディベロップメントプログラムにしても、私が自分のスタッフに対して力を入れているのはResearchとPlanが7割、Doが1割、CheckとかSeeが2割、という感覚だろう。現場のオペレーション実務は、すでに実務担当者を離れて5年になるので、スタッフの蓄積したノウハウにはかなわない。でも、ResearchとPlanとCheck/Seeの部分では、まだまだ自分が関与することでスタッフの能力を上げることができる。自分が無意識にそうしていたことを言葉に落とし込めて、今日は私もひとつ学びがあった。
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タレントマネジメント(人材開発・組織開発・パフォーマンスマネジメント・採用など)のスペシャリスト。
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