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タレントマネジメントスペシャリスト"まりあっち"のブログ。
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 ネットで友人が面白いと書き込んでいたので今日買ってすぐに読み終えた。面白い!



第1章の最後は以下の文章で締めくくられている。
「私達は日本の文化的土壌と言うと、直ぐに『単一民族性』『閉鎖性』『権威主義』など従来から繰り返されてきたステレオタイプなイメージに自ら呪縛されてしまいがちである。しかし、そろそろこうしたイメージの呪縛から目を覚ましても良いだろう。日本の歴史を鳥瞰すれば、我々の祖先は異文化的要素を大胆に取り込み、ハイブリッドなものを産み出して来たことがわかる。その文化的ダイナミズムは今も脈々と生きていることを、日本ポップ・カルチャーの興隆が物語っているのだ」

この歴史観・文化史観に大いに共感した。

1年半ほど前、勤め先の小さな事業部のアジアパシフィック地域の事業部長約20名(30代が多かった)に日本の歴史とビジネス文化への影響についてレクチャーをした。

その時自分は、日本の文化と技術の歴史は、最先端の文化と技術を外国から輸入することと自国民の好みや都合に合わせて消化するハイブリッド化を繰り返していると説明した。稲作文化、儒教、仏教、文字(漢字→ひらがな・カタカナ)、政治制度、南蛮渡りの鉄砲など、例をいくつか挙げた。

文化や技術を輸入してきた最先端の相手国が、幕末以前は主に中国、幕末以降は欧米になったという違いはあれど、外国の事物に対する積極的な学習意欲と、それを消化吸収しハイブリッド化していくダイナミズムが日本の文化史・技術史の根幹だ、というのが自分の理解だ。

その時に私のレクチャーに一番感心してくれた聴衆は、私よりちょっと年上の日本人だった(苦笑)。

竹中氏が、日本のアニメーションやポップカルチャーに八百万の神々を受け容れるアニミズムが反映されているという導入部に大いに共感できたので、以降の日米の経済や政治についての比較文化論も理解しやすかった。

特に、レーガノミクス以降、アメリカ大統領選に大きく影響するようになってきたアメリカ保守層の価値観について非常にわかりやすく解説されていて、今年の大統領選を見る視点の参考になった。
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タレントマネジメント(人材開発・組織開発・パフォーマンスマネジメント・採用など)のスペシャリスト。
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